アニメ日記vol4 紙の本を読みなよ、電子書籍は味気ない『PSYCHO-PASS第1期』
どうも少佐です。
コロナ禍で外出自粛であったので、新しい趣味を見つける、仕事のスキルを磨く、好きなアニメを観るなど人それぞれの楽しみ方があったかと思います。
ちなみに僕は、日々何も考えずぐうたらとアニメや漫画、麻雀番組などを観ていました。
どうでもいいですね笑
さて、本題に移ります。
今回の作品はこちら❗️
©サイコパス製作委員会
今回は知ってる方も多いので、オススメというよりも世界観や僕の好きな場面について書くことにします。
『PSYCHO-PASS』という作品は、僕の中でベスト3に入る超名作です。
一応あらすじをWikipediaより抜粋
『舞台は、人間のあらゆる心理状態や性格傾向の計測を可能とし、それを数値化する機能を持つ「シビュラシステム」(以下シビュラ)が導入された西暦2112年の日本。人々はこの値を通称「PSYCHO-PASS(サイコパス)」と呼び習わし、有害なストレスから解放された「理想的な人生」を送るため、その数値を指標として生きていた。
その中でも、犯罪に関しての数値は「犯罪係数」として計測され、たとえ罪を犯していない者でも、規定値を超えれば「潜在犯」として裁かれていた 。
そのような監視社会においても発生する犯罪を抑圧するため、厚生省管轄の警察組織「公安局」の刑事は、シビュラシステムと有機的に接続されている特殊拳銃「ドミネーター」を用いて、治安維持活動を行っていた 。
本作品は、このような時代背景の中で働く公安局刑事課一係所属メンバーたちの活動と葛藤を描く。』
©サイコパス製作委員会
これがドミネーターです。
そんなPSYCHO-PASSですが、設定が完全にドストライクでした。
近未来の街中、強力な武器の形態、超法規的社会、公安局のセクショナリズム、エネルギー供給状態、知的で魅力的な悪役どれをとっても最高でした。
人権意識の高い日本ですから、こんなシステムは容易には定着しないでしょうが、未来の一つのあり方なのかもしれませんね。
このPSYCHO-PASSを見ていると、
超未来的な社会は意外と前近代的な社会への回帰を生む可能性があると思わされました。
江戸時代などはすでに生まれた時から身分が決まっていて、個人がどう頑張ってもそれを超えることができないような社会でした。
同様にこのPSYCHO-PASSの中の社会は選択の煩わしさと引き換えに、与えられた身分を享受する社会に回帰していったのでしょうね。
また、自由と監視についても考えさせられます。
自由と監視は裏表のようなもので、現実社会でもそのバランスは未だ量りかねている部分でしょう。
このアニメはかなり監視的なバランスに寄っている社会であり、あらゆる自由な選択がしにくい社会であると言えます。
そんな社会に直面した人間は、どのようなことに悩むのかを表現した素晴らしい作品でした。
数年前にマイナンバーカード発行により監視社会になるなどの議論が与野党でされた現代は、シビュラシステムのような新時代への黎明期なのかもしれません。
PSYCHO-PASSはひとつひとつのシーンの表現が秀逸です。
好きなシーンなんてありすぎて紹介しきれないほどですが、少しだけ紹介しますね。
①槙島聖護が常森と対峙し、ドミネーターではなく実弾の入った銃を渡し、日本のシビュラシステムと常森に対し問題を提起するシーン。
「人間は自らの意思で選択・行動するからこそ価値があり魂を輝かせることができる」
その魂の美しさのためには自らの命を投げ出しても良いほど、槙島がシビュラが支配する社会への孤立を感じていたことが見えるシーンです。現代日本に生きている僕たちからすると当たり前のような言葉ですが、このシビュラシステムが管理する社会では特に重要なシーンでした。結果、常森の友人を殺して槙島は去ってしまうのですが、人の命を奪う行為に対し寸分の躊躇いも見せなかった槙島の狂気的な一面が改めて見えましたね笑
©サイコパス製作委員会
②主人公の同僚である縢秀星が、職業選択でほぼ全ての職業に適性があり、どんな職も選ぶことができた常森に対して皮肉的に言うシーン
「あんたは何にでもなれた。どんな人生を選ぶことだってできた。それで悩みさえしたんだろう?すっげえよなぁ。まるでシビュラができる前のジジババみてぇだ。」
これは選択の余地がなかった人間と、選択ができた人間のどちらの苦悩も読み取れるし、縢が言うことで強い嫌味感もないとても好きなシーンです👍
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③「紙の本を読みなよ、電子書籍じゃ味気ない」のシーン
これはみんな好きなシーンなんではないでしょうか?
槙島聖護の知的さ、説明を行う際の言葉の選択の的確さ、カリスマ性が遺憾なく発揮された一幕でした。
「紙の本を読みなよ、電子書籍は味気ない」
「本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある」
「調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこないことがある。そういう時は、何が読書の邪魔をしているか考える。調子が悪い時でもスラスラと内容が入ってくる本もある。何故そうなのか考える。精神的な調律?チューニングみたいなものかな。調律する際大事なのは、紙に指で触れている感覚や、本をペラペラめくった時、瞬間的に脳の神経を刺激するものだ。」
かっこいいいいいいいいいい❗️
そんなこと考えたこともなかった。僕は小説は紙、新書系は電子書籍のハイブリッドだったので、このシーンを見た時今後紙の本に統一しようと決意しました。でも、紙だとやっぱ、、空間がかさばりますよねぇ、、
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④狡噛と唐之杜の別れのシーン
もう2度と会えなくなるかもしれない狡噛に唐之杜が「あなたと一緒に寝てみるべきだったのかなぁ」と言葉を発します。
なんというか切ないようで、それでいて「いってらっしゃい」と言っているような狡噛と唐之杜の信頼関係を感じさせる独特な良いセリフだったと思います。なんと言うか大人の色気を感じました。
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実は、このサイコパスという作品は、独特な言い回しなど出てくる言葉は難しいようですが、とてもスラスラと頭の中に入ってきます。
かなり一般的な言葉で説明してくれるからなのかもしれませんね。
少し話が外れますが、僕の大好きな作品の中に攻殻機動隊があります。
攻殻機動隊を小学生の僕が最初に見た時、何を言っているのか全くわからなかった記憶があります。
例えば、攻殻機動隊Ghost in the shellの一幕にこんな台詞があります。記憶曖昧なのでちょっと違うかもしれませんが許してください笑
草薙少佐「ところでまだリボルバーを使ってるんだって?ツーマンセルで二挺下げててもジャムが怖い?」
トグサ「俺はマテバが好きなの」
草薙少佐「援護される身としては、好みよりも実効制圧力を問題にしたいわ、ヤバイ目に遭うのは私なんだから、ツァスタバにしなさい」
これは、とても今の私にとって、もう1番好きと言ってもいいシーンですが、小学生の私にとっては一から十まで何一つわからない言葉で、日本語かも怪しいレベルでした。
ツーマンセル ;2人1組
二挺下げてても;普通1人拳銃を二つ持っている、弾詰まりが起きた際に対応するため
リボルバー ;回転式の拳銃 西部劇で出てくるような銃をイメージしていただくのが良いです
ジャム ;弾詰まり 一般的にはオートマチックの拳銃(一回の装填数が多い拳銃)が使われるがジャムりやすい。
マテバ ;マテバ社が出しているリボルバー
ツァスタバ ;旧ユーゴスラビアの銃器メーカーの作っているオートマチック拳銃(映画マトリックスにも出てくる銃のシリーズ)
この20秒くらいの台詞でこんなに頭を惑わせたことはありません。
こんなシーンです。https://youtu.be/xHbF3VbzKi8
PSYCHO-PASSには、このような背景知識ががっつり必要な言葉は出てきません。それで持ってとてもかっこいい言葉の使い方をします。そこが良いですね。
好きなシーンなどでわかると思いますが、僕は[槙島聖護]というキャラクターが大好きです。
凶悪犯罪者にして、最高峰の知性とカリスマ性を持ち、外見もスタイリッシュなイケメンなんて反則級ですよね。
そして、このPSYCHO-PASSというアニメにおいて、槙島聖護は倫理観はさておき、至極真っ当な意見を発しています。
このまま、システムに支配された世の中で何も考えず暮らしていくのが幸せなのか、人間の生きている意味とはなんなのかと問うているようでした。
素晴らしいキャラクターと世界観に出会えて僕は幸せです。
そんなこんなで、結構長くなってしまいましたね。
まだ観てない人は是非観てみてください。ちょっとグロいシーンもありますが、きっと楽しめると思います。
PSYCHO-PASS好きだよって是非好きなシーンやセリフを聞かせてください☺️
楽しみにしてますよ❗️
この作品に関しては、評価は不必要ですね。全部星5ですから。
では、また。
KSNG少佐